北欧の名作チェアに見る素材と造形美とは

北欧の名作チェアに見る素材と造形美とは

インテリアのセンスやコーディネートに自信の無い人の購入率が高いと聞く北欧の椅子。またインテリアファニチャーが好きな人は最後には椅子に行き着くとも言われています。

今回は名作と言われる北欧の椅子の魅力を改めてご紹介しましょう。

当時、脚が三本で発売された「アリンコチェア」

アントチェア/フィリッツハンセン社

引用元:SEMPRE

アリ(アント)のような腰のくびれたデザインから名付けられたアントチェア。このくびれた形があることで背板の弾力を引き出し、座った時に心地よい弾力で背中を支えてくれます。

アントチェアは3本脚で作られ、人が座り2本脚が加わった5本脚で安定を図るという構想だったようですが、ヤコブセンの死後に3本脚の安定性が考慮されて4本脚の製造に変更になりました。

デザイン面から見ると3本脚の方が美しく座る時に脚がスムーズに動きやすそうですが、ちょっと体重制限があるのか気になりますね。

アントチェアの後継モデル「セブンチェア」

セブンチェア/フィリッツハンセン社

引用元:SEMPRE

日本でもカフェやレストランなどで目にしたことがある方もいるかもしれませんね。
セブンチェアは、アントチェアをデザインしたデンマークの建築家、アルネ・ヤコブセンの代表作の一つで、アントチェアの後継モデルとして発表されました。

本来セブンチェアはブラック、ホワイト、ビーチのみでしたが、年月を重ねる間に幅広いカラーバリエーションが登場しました。また今日では色だけでなく、ラッカー、カラードアッシュ、木目を生かしたナチュラルなど、仕上げにもバリエーションが増えました。

現在のカラーや素材のバリエーションの展開ができて今日に至るという背景は、セブンチェアがシンプルでありながら飽きがこなく、また耐久性や機能面でも各空間で使用でき、世代を超えて魅了できる椅子を超えた存在だと言えるでしょう。

世界で唯一の製法。無垢のを木を曲げる

アアルトチェア/アルテック社

引用元:SEMPRE

こちらのチェアも名前は知らなくてもどこかで見たことがある!と思いませんか?

先ほどご紹介したヤコブセンのチェアよりさらに歴史がある「チェア66」です。木を曲げて脚にするという発想とそのデザインは当時は業界を驚かせたようです。

チェア66をデザインしたアルヴァ・アアルトは20世紀を代表するフィンランドの建築家で、自然素材を近代建築へ巧妙に取り入れ、温もりのある作品で知られるモダニズム建築の巨匠と称されています。

人の生活を中心に考えられたどんな空間にも調和するデザインは幅広く指示され商品化されました。

まだまだ北欧家具の名作チェアはありますが、今回はご家庭で気軽に使えるチェアにフォーカスしてご紹介いたしました。

こうして一つずつチェアを誕生の歴史を紐解くと、その背景には作家の「暮らす空間を豊かにするため」のアイテムの一つに過ぎず、キッチン用品や照明器具など様々なアイテムを作っていることがわかりましたね。

暮らす空間は一つのアイテムだけではなく、異なるアイテムの調和が奏でることが大切なのだということを教えてくれます。

Text=大島香(topophili)http://www.topophili.com